2007年12月31日
今年の自然災害の発生件数は過去最悪、気候変動の影響か
【12月28日 AFP】再保険会社の世界第2位、ドイツのミュンヘン再保険グループ(Munich Re)は27日、2007年は自然災害が発生回数でも被害額でも前年を上回ったこと、気候変動の影響で被害額は来年以降さらに増加するとみられることを明らかにした。
同グループの発表によれば、今年発生した自然災害は前年比で100件増の950件だった。これは、1974年にデータ収集を開始して以来、最悪の数値だという。
被害額は750億ドル(約8兆4700億円)で、前年の500億ドル(約5兆6500億円)を大幅に上回った。
ただしこれは、過去最悪の被害額を記録した2005年の2200億ドル(約24兆8500億円)の約3分の1。同年は米南部を直撃したハリケーン・カトリーナ(Hurricane Katrina)、パキスタン地震など、大規模自然災害が目立ったためだ。
2007年最大の自然災害は7月に新潟県中越沖で発生した地震で、被害額は125億ドル(約1兆4100億円)に上った。保険金額でみると、1月に欧州を襲った暴風雨「キリル(Kyrill)」による58億ドル(約6500億円)が最も大きい。
また自然災害による死者数は2万人で、特に大きな被害を受けたのは途上国と新興国だった。たとえば11月にバングラデシュを直撃したサイクロン・シドル(Cyclone Sidr)は3300人もの死者を出した。
保険金額でみてキリルに次ぐ規模となったのは英国で発生した洪水で、ミュンヘン再保険グループでは、「洪水やサイクロンの頻発は、このまま気候変動対策を講じなかった場合、大規模災害が起こりうることを予感させる」としている。
同グループでジオリスク研究に当たるPeter Hoeppe氏は、「もちろん、こうした事象をすべて気候変動に起因するものと結論づけることはできない。ただしその発生傾向をみると、暴風雨の規模が増し、降雨量が増え、洪水の発生頻度が高まるといった長期的予測に合致していると言えるだろう」と警鐘を鳴らした。(c)AFP
予想通りの最悪の結果での締めくくりと成りました。
来年早々地球環境問題を取り上げたスケールの大きな映画が始まるようです。
今は出来るだけ多くの人が、地球環境問題を地球規模で考えないと
この問題は解決できないのでしょうね。(しるべ)
2007年12月28日
インドネシア、森林伐採が一因で世界第3位の二酸化炭素排出国に
【12月28日 AFP】インドネシアの広大な森林地帯は長い間、政府や企業によって膨大な利益を生む資源と見なされ、乱伐されてきた。
森林伐採は広範囲に広がり、その結果、同国は世界第3位の二酸化炭素排出国となるに至り、スマトラ(Sumatra)やボルネオ(Borneo)などの島々では毎年のように森林火災が発生するようになった。(c)AFP/Ahmad ZAMRONI
2007年12月22日
インド北東部の重要河川で大量死魚発生
【12月21日 AFP】インド北東部アッサム(Assam)州の汚染管理当局は19日、ブラフマプトラ(Brahmaputra)川で死魚が大量発生した原因に関して調査を開始した。
北東部住民の生活を支えるブラフマプトラ川で、1500匹を超える死魚が川に浮かんでいるのが見つかったのは今週に入ってから。以来、漁師らが有害化学物質を使用しているのではないかとの懸念が広まっている。
当局によると漁師たちは、網で大量の魚を捕獲するために爆発物や有害化学物質を使用することがある。
州汚染管理当局の高官は、「徹底的な調査と検査を行うため、すでに川の水と死魚数匹をサンプルとして回収した」ことを明かした。
調査に当たっている州法医学研究所の担当者は「異常な状況と言えるが、適切な検査を終えた後でなければ確かなことは言えない」と語った。
付近の住民は、死魚大量発生の原因は有毒物質の使用ではなく水質汚染だと考えている。当局は、住民に対して死魚を食べないよう注意を呼び掛けた。
ブラフマプトラ川はチベットからインド、バングラデシュに至りベンガル湾(Bay of Bengal)に注ぐ、全長2906キロメートルのアジア有数の大河。(c)AFP
世界中でこう言う問題が起きている。悪い事が起きないと良いですね。
(しるべ)
2007年12月20日
EU並みの削減目標も、温暖化対策で鴨下環境相
【12月20日 AFP】鴨下一郎(Ichiro Kamoshita)環境相は19日、地球温暖化対策として2020年までに温室効果ガス排出量を1990年比で20%削減することを目標に掲げる欧州連合(EU)に匹敵する努力が必要だと述べた。
G8北海道洞爺湖サミットを控え鴨下環境相は、日本が主導的役割を果たすためには中期目標設定が必要との考えを表明。2020年までの削減目標を20%程度と設定することにも前向きな姿勢を示した。
またインドネシアのバリ(Bali)島で行われた国連気候変動枠組み条約(UNFCCC)第13回締約国会議(COP13)での日本政府の態度について、全体の合意形成を模索したと説明した。(c)AFP
2007年12月17日
COP13合意内容に米政府が「懸念」表明
【12月17日 AFP】米国政府は16日、国連気候変動枠組み条約(UNFCCC)第13回締約国会議(COP13)で採択された京都議定書(Kyoto Protocol)後の新たな温暖化対策の枠組みを策定するための行程表「バリ・ロードマップ(Bali Roadmap)」に対し「深刻な懸念」を表明し、同行程表は早くも壁にぶつかっている。
また米政府は合意内容について、中国、インドなどの新興国に対する温室効果ガス排出の削減要求が不十分だと批判した。
COP13は、当初の予定を1日延長し15日も協議を続けたが、その席で米国代表団は譲歩の姿勢を見せ、最終的に合意を受け入れる意向を示した。しかし、それから数時間後にジョージ・W・ブッシュ(George W. Bush)政権がポスト京都議定書では、経済成長とエネルギーの安定を追求する国家の主権が認められなければならないと主張し、反対の意思を示していた。
米政府はバリ合意について一定の評価を示しながらも、「交渉開始に当たり、米国は今回の決定とは別の側面について深刻な懸念を持っている」と述べた。
主要先進工業国の中で唯一、京都議定書に調印していない米国は、急成長を遂げている新興国に対し排出削減の目標達成を求めないのは不公平だと主張している。
先進国の排出削減目標だけで気候変動に対応することは不可能であり、京都議定書後の温暖化対策の枠組みには新興国も巻き込む必要があるというのが米国の主張だ。(c)AFP
2007年12月14日
COP13、各国間の溝は埋まらず会期延長へ
【12月14日 AFP】インドネシアのバリ(Bali)島で開かれている国連気候変動枠組み条約(UNFCCC)第13回締約国会議(COP13)は14日、最終日を迎えたが、温室効果ガスの削減目標などをめぐる欧州連合(EU)や米国などの溝は埋まらず、事務局は会期を延長する見通しだ。
12日間にわたる会議は、公式には14日午後6時(現地時間)に閉幕する予定だったが、バリ会議の議長を務めたイボ・デ・ボーア(Yvo de Boer)事務局長は、会期内での合意を参加国に促すため、議長草案の取りまとめ期限を、閉幕時間より6時間早い現地時間の同日正午(日本時間午後1時)に設定していた。
しかし、協議は難航を極め、閉幕時間までに議長草案を発表できなかった。
会期延長の可能性についてデ・ボーア事務局長は「延長期間が何日間となるのか、現時点で答えるのは難しい」とAFP記者に語った。
バリ会議の会期延長決定をうけ、潘基文(パン・キムン、Ban Ki-moon)国連事務総長は訪問先の東ティモールのディリ(Dili)で同日、再度バリ島を訪問する意向を示している。
(c)AFP
実に悲しい事だと思う。誰もが正しいと信じている事を各国の
国益の方が優先されるなんて事は残念としか言いようが無い。(しるべ)
2007年12月13日
会議目的と相反?国連バリ会議の悩みの種もCO2排出
【12月13日 AFP】自転車、ソーラータクシー、ゴミのリサイクル、空調コスト削減のためのノーネクタイの会議−。インドネシアのバリ(Bali)島で今月3日から14日まで開催中の国連気候変動枠組条約締約国会議(UN Framework Conference on Climate Change、UNFCCC)では、地球温暖化防止に役立つありとあらゆる手段が駆使されている。
しかし、このような涙ぐましい取り組みも、「会議が大量の炭素を排出している」という恐ろしい現実を回避する手助けにはなっていないようだ。
主催者によると、UNFCCCで排出される主要温室効果ガスである二酸化炭素(CO2)量は1人当たり平均で4.7トンに上るという。仮に1万人の代表団、活動家、記者団などが会議に出席したとすると、現地までの移動や会議中に排出されるCO2は4万7000トンにも達する計算となる。あるウェブサイト上の計算ツールによると、これは10万台の車がそれぞれ3300キロを走行した場合に排出するCO2量に相当する。
この膨大な排出量の大半は、代表団が北米や欧州などの遠方から、化石燃料を大量に消費する空路を利用することに起因している。さらに、バリ島の蒸し暑さを会議会場から締め出すために、さまざまなエネルギーコストがかかっている。
UNFCCCのイボ・デ・ブーア(Yvo de Boer)事務局長は前週AFPに対し、「この会議は大量のCO2を排出している。1日の終わりには、一層のCO2削減で合意できればと思う」と語った。
2012年に期限切れとなる京都議定書以降の地球温暖化対策の枠組みを話し合う会議で、このように大量のCO2を排出していることに後ろめたさを感じたのか、国連関連機関や非政府組織(NGO)は排出量を削減するための「炭素相殺プロジェクト」に取り組み始めている。
同プロジェクトは、該当の組織が排出するCO2と同量のCO2削減プロジェクトに投資することができるというもの。
インドネシアは、CO2を吸収する7900万本の木を植える方針を示した。国際環境保護団体グリーンピース(Greenpeace)は、専門家が真の相殺効果があると認めた「ゴールドスタンダード」と呼ばれるプロジェクトに投資したほか、バリ島までの移動で生じるCO2を相殺するために再生可能エネルギー権を購入したという。(c)AFP/Sebastien Blanc
確かに最近の天候の異常はこれまでのものとは違う。
世界中の人が協力しないと一部の人が頑張っても無理みたいだ。
皆が早く気付くと良いと思う。(しるべ)
2007年12月11日
温室効果ガス削減に「児童課税」を、豪医師
【12月11日 AFP】オーストラリアの医学専門誌「Medical Journal of Australia」に、子どもを3人以上持つ家庭には、余分に温室効果ガスを排出しているとみなし、それを相殺するために環境税を上乗せするべきだとする投書が掲載された。
これを提案したのは、豪パース(Perth)にあるKing Edward Memorial Hospitalの産科医Barry Walters教授。
同教授は、3人目以降の子ども1人につき初年度は5000豪ドル(約50万円)、2年目からは毎年800豪ドル(約8万円)を支払うべきだと主張。これに対し、避妊具の使用や避妊手術には炭素クレジットが与えられるべきだとも主張している。
「ある一定数以上の子どもを持つ選択をした家庭は炭素税を払い、新たな子どもによって排出される温室効果ガスを相殺するために植樹する資金を提供するべきだ」とWalters教授は強調する。
Walters教授は、児童手当の支給によって出生率が上昇すると温室効果ガス排出量が増加し、地球温暖化を進める結果になると語り、過疎化が進む同国の出生率向上を目指して4000豪ドル(約40万円)の「児童手当」を支給している豪政府の政策を批判している。
同教授は「児童手当」ではなく、「汚染者負担の原則」にならって「児童課税」を行うべきだと訴えている。
同教授の主張に賛同して、「人口抑制問題については、第2の環境革命の一環として再び議論されなければいけない」との声も挙がっている。(c)AFP
2007年12月10日
ゴア氏、地球温暖化防止へ市場活力の利用提唱
【12月10日 AFP】ノーベル平和賞(Nobel Peace Prize)授賞式出席のためノルウェーのオスロ(Oslo)入りしたアル・ゴア(Al Gore)米前副大統領は9日、記者会見し、地球温暖化の防止策として二酸化炭素(CO2)排出量に応じた炭素税の導入と、CO2排出権取引市場の創設を訴えた。
ゴア氏は「市場で1時間に動く金額は、世界の全政府が年間に動かす額を上回る」として、地球温暖化の主因とされるCO2排出削減の一助とするため、市場のエネルギーと活力を利用する必要があると指摘。
「経済界にはCO2問題が見えておらず、外の世界のことだとして忘れようとする姿勢が見られるが、われわれの文明の未来にとってこの問題がかつてない脅威を投げかけているという事実が忘れられている」と警鐘を鳴らした。
ゴア氏は10日の授賞式のあと、インドネシアのバリ島(Bali)で開催中の国連気候変動枠組み条約(UN Framework Conference on Climate Change、UNFCCC)第13回締約国会議(COP13)にも出席する予定。(c)AFP/Nina Larson
2007年12月09日
バリ会議、米国と開発途上国は
【12月8日 AFP】インドネシアのバリ(Bali)島で14日まで開催されている国連気候変動枠組条約(UNFCCC)第13回締約国会議(COP13)で、イボ・デ・ボーア(Yvo de Boer)事務局長は7日、温室効果ガスの排出量削減について、米国と開発途上国が法的拘束力のある数値設定に合意しない見通しだと明らかにした。
ボーア事務局長はAFPに対し、会議開始時には勢いがあったものの、温暖化対策、特に拘束力のある数値設定については国際社会で深い溝があることを認めた。
同事務局長によると、各国代表団は、温暖化対策が急務であることは理解しているが、一方で自国の国益も忘れていないという。
今回の締約国会議では、2012年に期限切れを迎える京都議定書(Kyoto Protocol)後の新枠組み締結へ向けた土台作りが課題となっている。(c)AFP/Sebastien Blanc
世界中の誰もが正しい事だと理解はしているけれど各々の内部事情というものがそれを簡単には了承できない。悲しい問題ですね。(しるべ)
2007年12月08日
気候変動による洪水被害、アジア港湾都市で最悪か
OECDは全世界136の港湾都市で調査を実施。報告書によると、極めて大規模な沿岸洪水被害を受ける危険性が最も高い港湾都市の38%がアジアにあり、27%がデルタ地帯に集中しているという。
■東京圏、関西圏の諸都市も被災の恐れ
報告書は、現時点で洪水被害の危険性に直面する大規模港湾都市の被災者数は全世界で4000万人に上ると予測。さらにこの数値を、2070年には4倍近い1億5000万人と推定した。
被災者数でとりわけ甚大な被害が予想される10大都市(都市圏)は、ムンバイ(Mumbai)、広州(Guangzhou)、上海(Shanghai)、マイアミ(Miami)、ホーチミン(Ho Chi Minh)、コルカタ(Kolkata)、ニューヨーク(New York)、大阪・神戸、アレクサンドリア(Alexandria)、ニューオーリンズ(New Orleans)。
全136都市の被害予想額は合計3兆ドル(約335兆円)で、これは2005年の世界全体のGDPの約5%に相当する。
住宅被害が最も懸念されるのは、マイアミ、ニューヨーク、ニューオーリンズ、大阪・神戸、東京、アムステルダム(Amsterdam)、ロッテルダム(Rotterdam)、名古屋、タンパ(Tampa)-セント・ピーターズバーグ(St. Petersburg)、バージニアビーチ(Virginia Beach)の10都市(都市圏)。
■「今こそ一致団結した行動を」
OECDの報告書は、英米仏の大学や研究機関の専門家の協力を得て作成されたもの。純粋に統計的に見て100年に1度の周期で起こりうる、高潮と暴風を伴う極めて大規模な沿岸洪水が発生した場合を想定している。
沿岸部の地盤沈下や、港湾都市部のさらなる人口増加、気候変動による海面上昇と暴風雨の強大化を要因としたリスク増大などの理由から、被害規模は2070年代に拡大すると予測する。
OECDのホセ・アンヘル・グリア・トレビニョ(Jose Angel Gurria Trevina)事務総長は、「気候変動はすでに起きている。その最悪の影響を防ぐためには、今こそ一致団結した行動が求められる。さまざまな経済政策が考えられるし、それらの政策実施に向けた政治的努力も必要となる」と述べている。(c)AFP
2007年12月07日
アマゾン熱帯雨林の60%、2030年までに減少の危機
【12月6日 AFP】国際自然保護NGO、世界自然保護基金(World Wide Fund for Nature、WWF)は6日、森林破壊と気候変動によって2030年までに、アマゾン(Amazon)の熱帯雨林の最大60%が消滅または破壊され、世界各地に連鎖的に影響を及ぼすと警告する報告書を発表した。
WWF報告書は、現在インドネシアのバリ(Bali)島で開催されている国連気候変動枠組み条約(UNFCCC)の第13回締約国会議(COP13)で発表された。世界の主要な二酸化炭素吸収源のひとつであるアマゾンが、気温上昇によって干ばつの危機にさらされており、また森林破壊は「地球の肺」と呼ばれるアマゾン一帯に深刻な被害をもたらしかねないと警鐘を鳴らした。
また同報告書では、アマゾンの森林破壊が影響し、2030年までに大気中に排出される二酸化炭素の量は、555億トンから969億トンに増える恐れがあると指摘している。
報告書の著者であるダニエル・ネプスタッド(Dan Nepstad)氏は、「地球の気候にとってのアマゾン熱帯森林の重要性を過小評価することはできない。世界の気温を下げるために欠かせないだけではなく、巨大な真水の水源で、大きな海流にも影響を与えるに十分だ。その上、膨大な二酸化炭素の吸収源でもある」と語った。
地球温暖化は二酸化炭素などの温室効果ガスが太陽からの熱を閉じ込めることによって起こるもので、地球表面を暖め、気候システムを損傷する。森林減少に伴う温室効果ガスの増加は、温暖化を促す一因となる。
WWFによると、アマゾンの破壊は、インドや米国など地理的に離れた地域へも連鎖反応し、降雨量が減少し作物の生育が抑制されるといった被害が予想される。アマゾンの森林減少の主な原因は、森林を大規模なウシの放牧地に転換するための山焼きで、大豆栽培のための農地拡大も新たな脅威となっている。
Nepstad氏は先進国に対し、温室効果ガス削減のために全力を尽くすよう呼び掛けるとともに、それにより同時にアマゾンを救うことができるだろうと訴える。
COP13では世界各国・地域の代表らが、2012年に期限切れとなる京都議定書(Kyoto Protocol)後の気候変動対策における枠組み作りに向けて、時間枠を設定しようと協議している。森林破壊に対する取り組みは、COP13の重要議題の1つと位置づけられている。(c)AFP
2007年12月06日
地球環境に優しい「カンガルーのおなら」で、温室効果ガス排出量を抑制
【12月6日 AFP】一般に温室効果ガスといえば、煙突から吹き出される二酸化炭素といったイメージがある。ところが一部の国では、温室効果ガスの全排出量のうち、驚くほど高い割合を家畜の「おなら」が占めている。その1つであるオーストラリアでは、こうした温室効果ガスの排出量抑制を目指し、ウシやヒツジのおならを「カンガルー風」に改良するという試みが進められている。
ウシやヒツジは、そのおならにメタンを含んでいるため、温室効果ガスを排出していることになる。クイーンズランド(Queensland )州政府の研究員によると、オーストラリアの温室効果ガス全排出量の14%が、家畜のおならに含まれるメタンだ。農業依存度がさらに高いニュージーランドでは5割に達する。
ところがカンガルーの胃の中には特殊なバクテリアが常在しているため、おならにメタンが含まれていない。そこでオーストラリアの研究者らは、このバクテリアをウシやヒツジに移植する方法を研究しているという。
同バクテリアは消化過程の効率を高めエネルギー吸収率が10-15%程度上がるため、えさ代を数百万ドル浮かせることも可能とされている。干ばつに悩まされているオーストラリアの農業従事者にとって15%はかなり大きな数字だ。
しかし、バクテリアを分離するのに最低3年はかかるうえ、ウシやヒツジへの移植方法も研究する必要がある。
一方、ウシやヒツジの数を減らし、カンガルーを食べるべきだと主張するる専門家もいる。この意見は論議を呼んでいるが、健康に気を使うオーストラリア人の約2割は、すでにカンガルーを食べたことがあるとみられている。ニューサウスウェールズ大学(University of New South Wales)環境研究所のPeter Ampt氏はカンガルーの肉について、「高タンパクで脂肪分が少ない。基本的に放し飼いで、自然界の餌を食べて予防注射も受けていないので、とても安全だ」と説明、優れた食料だと述べている。
オーストラリアでカンガルーがバーベキューの主役になる日が来るのは、もう少し先の話かもしれない。だが、地球温暖化に対する懸念が高まるなか、温室効果ガスの排出抑制のため、同国人があらゆる手段を試みるようになる日は近いだろう。(c)AFP
2007年12月03日
気候変動バリ会議開幕、温暖化対策の歴史
【12月3日 AFP】インドネシアのバリ(Bali)島で3日から14日まで、国連気候変動枠組条約(UNFCCC)第13回締約国会議(COP13)が開かれる。会議開催を機に、地球温暖化に関するこれまでの取り組みの歴史を紹介する。
●1827年:仏の科学者ジャン・バチスト・フーリエ(Jean-Baptiste Fourier)氏が、大気によって閉じ込められた太陽エネルギーの熱が宇宙に放射されず、地球の表面温度が上昇する現象「温室効果」を初めて研究した。
●1896年:スウェーデンの化学者スバンテ・アレニウス(Svante Arrhenius)氏が、石油、ガス、石炭など化石燃料を燃やすことが二酸化炭素(CO2)排出の要因だと指摘。
●1958年:米の科学者チャールズ・デビッド・キーリング(Charles David Keeling)氏が、大気中のCO2が毎年増加していることを発見した。
●1979年:米科学アカデミー(National Academy of Sciences)は、温室効果が地球温暖化の原因だとする画期的な研究結果を発表。「成り行きを見守るだけの方針」では手遅れになると警告した。
●1988年:国連が、地球温暖化の原因を究明するため「気候変動に関する政府間パネル(Intergovernmental Panel on Climate Change、IPCC)」を発足。
●1990年:IPCCの第1次評価報告書で、大気中で人間が排出する温室効果ガスの量が増加しており、これにより地球温暖化が起こると予測。
●1992年:国連気候変動枠組み条約(UN Framework Convention on Climate Change、UNFCCC)がブラジルのリオデジャネイロ(Rio de Janeiro)で開催された地球環境サミット(リオ・サミット)で採択され、各国に温室効果ガスの自主的削減が呼びかけられた。
●1997年:気候変動枠組み条約第3回締約国会議で、京都議定書(Kyoto Protocol)を採択。第1段階で、先進工業国は2012年までに、温室効果ガス6種の合計排出量を1990年比で5.2%削減することが求められた。複雑な法的拘束力のある規定作りは先の交渉に持ち越された。
●2000年:1990年からの10年は気象観測史上「最も熱い」10年になった。
●2001年:温室効果ガスの最大排出国である米国が、京都議定書から離脱。
ジョージ・W・ブッシュ(George W. Bush)米大統領は、地球温暖化に対する科学的見解の一致に疑問が残ると主張し、議定書を批准すれば米国経済の犠牲は多大な一方、巨大な発展途上国が削減目標に縛られないのは不公平だと述べた。
米国を除く京都議定書署名国が議定書に合意し、批准プロセスへの道が開ける。
●2005年:京都議定書が2月16日に発効。
スコットランドのグレンイーグルズ(Gleneagles)で開かれた主要8か国首脳会議(G8サミット)の重要課題に地球温暖化が挙げられ、「深刻で長期にわたる課題」と位置付けられた。
米国はハリケーン・カトリーナ(Katrina)など過去に類をみない自然災害に襲われ、地球温暖化に対する意識が高まった。
●2006年:アル・ゴア(Al Gore)前米副大統領の温暖化問題に関する取り組みを描いたドキュメンタリー映画『不都合な真実(An Inconvenient Truth)』により、地球温暖化が米国の政治議題になった。
米カリフォルニア(California)州は2020年までに、温室効果ガスの排出を1990年の水準まで削減する計画を発表。同州は自動車メーカー6社に対し、地球温暖化に影響を与えたとして訴訟も起こした。
世界銀行(World Bank)の元チーフエコノミスト、ニコラス・スターン(Nicholas Stern)氏が「何も対策を行わなければ地球温暖化による被害は、世界の国内総生産(GDP)全体の20%相当に達するだろう」との報告を発表。
民主党が米国下院の主導権を握り、同党による温室効果ガス削減対策の強化法案提出が可能に。
●2007年:画期的な報告となったIPCCの第4次評価報告書が、地球温暖化に関する証拠が明白であることを示し、懐疑派を一撃。同報告書はさらに、気候変動によって21世紀中に飢餓やホームレス、水質汚染による疾病が拡大すると警告。2100年までに1.8-4度気温が上昇し、海面は少なくとも18センチ上昇すると予測した。
気候変動は今や政治議題の中心を占めている。2007年はドイツの主要8か国(G8)ハイリゲンダム(Heiligendamm)サミットで主要議題となるほか、国連安全保障理事会での初の気候変動問題に関して討論が行われ、ワシントンでは第1回温室効果ガス主要排出国会議が開催された。ブッシュ大統領も気候変動とエネルギー安全保障が「現代の2大重要課題」だと認めた。
オランダの環境アセスメント局(Netherlands Environment Assessment Agency)と国際エネルギー機関(International Energy Agency、IEA)の2機関は、温暖化ガス排出量で2006年に中国がすでに米国を追い抜いているか、または07年中に追い越して世界1位となると発表した。
ゴア前米副大統領とIPCCにノーベル平和賞が授与される。
12月3日から14日まで、インドネシアのバリ島で国連気候変動枠組条約(UNFCCC)第13回締約国会議(COP13)が開催される。京都議定書の期限が切れる2012年後の温室効果ガス削減の枠組み作りについて協議する。(c)AFP
私自身もそうであったけれど、地球温暖化の問題は、他人事ではない。
目先の事に囚われないで、世界中の人が取り組むべきだと思う。
問題は、自分たちの子々孫々に、関わる事。目先にばかり、
拘っていては、その付けが何倍にもなって還ることに成る。(しるべ)
2007年12月02日
中国の環境問題、汚染削減などの目標達成に遅れ
【12月2日 AFP】過去20年にわたる経済成長の裏側で環境破壊が進んだ中国では、水路の約70%が汚染され、都心部の大気汚染は世界でも最悪レベルとなっている。北京(Beijing)市郊外の通りにもゴミがあふれており、エネルギー効率の改善や汚染削減などの目標達成が急がれる。(c)AFP
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2007年12月01日
インドネシアで24の島が消失、原因は自然災害と環境破壊
同通信がフレディ・ヌンベリ(Freddy Numberi)海洋・水産相の話として伝えたところによると、2004年12月、スマトラ沖大地震による大規模な津波がアチェ(Aceh)州を襲った際、4つの島が姿を消したという。
また、スマトラ(Sumatra)島のリアウ(Riau)州とジャカルタ湾(Jakarta Bay)のセリブ(Seribu)島では、開発と環境破壊により20の島々が消失した。
同相によると、この結果、インドネシアの島の総数は1万7504から1万7480に減少したことになり、すでに国連(UN)にも報告済みだという。また同相は「科学者の予測では、政府が事態を予期して対策を講じない限り、2030年までに少なくとも2000の島々が消える恐れがある」と語っている。
来週には同国のバリ(Bali)島で、第13回気候変動枠組条約締約国会議(Conference of the Parties to the UNFCCC、COP13)が開催される。同会議では、2012年で期限切れとなる京都議定書(Kyoto Protocol)後の温室効果ガス排出量削減に関する取り決めを形成するため、各国代表が協議を行う予定。
一方、世界自然保護基金(World Wide Fund for Nature、WWF)が今週発表した報告書では、インドネシアは気候変動により最大の打撃を受けることが懸念される国の1つに挙げられている。(c)AFP

